2014年5月
長期補助循環中の尿中トリプトファン代謝産物と炎症性ストレス反応の関係
体外循環技術
- 巻
- 41
- 号
- 1
- 開始ページ
- 11
- 終了ページ
- 14
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.7130/jject.41.11
- 出版者・発行元
- The Japanese Society of Extra-Corporeal Technology in Medicine
補助循環中の症例から、連続する2週間に尿中に排泄された必須アミノ酸のトリプトファンの代謝産物のうち、キヌレニン経路からの代謝産物を測定した。比較対照として肝機能指標である総アルブミン、AST、肝臓で産生される腎機能指標BUNおよび炎症性ストレス反応物質であるCRP、プロカルシトニン、尿中コルチゾールを測定した。トリプトファン代謝は肝臓で行われるため、肝機能指標との関係が示された。また、トリプトファン代謝産物の経日的な動態から補助循環回路などに使われる可塑剤の影響が示唆された。更に、肝臓の重要な機能である栄養代謝のうち、エネルギー賦活源であるNADや解糖系への代謝障害が示唆され、栄養学的な観点からも重要な課題と考えられる。また、トリプトファン代謝産物と炎症性ストレス反応物質との間に高い相関係数が得られ、抗ストレス性、炎症反応との関連なども示された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.7130/jject.41.11
- ISSN : 0912-2664
- CiNii Articles ID : 130003397750