■食道用、胃・十二指腸用ステントは、主に手術不能悪性狭窄の緩和治療に用いられる。■大腸ステント用は悪性大腸狭窄の緩和治療に加えて、閉塞性大腸癌による腸閉塞を解除して緊急手術を回避し、安全な一期的手術に橋渡しするBridge to Surgery(BTS)に使用されている。■外科治療が主流であったこれらの病態に対して低侵襲な内視鏡治療の出現は、患者のQOLの向上に寄与している。■消化管閉塞に関与する各専門医は、外科医、内科医、救急医など、それぞれの現状を理解し、チーム医療で患者に最適な治療を提供するべきである。(著者抄録)