MISC

2017年2月

3D映像のクロストークが立体知覚に及ぼす影響

社会医学研究
  • 釆女 智津江
  • ,
  • 小嶌 健仁
  • ,
  • 杉浦 明弘
  • ,
  • 森田 一三
  • ,
  • 宮尾 克

34
1
開始ページ
65
終了ページ
70
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本社会医学会

3D表示様式によっては、クロストークの発生によって快適な視聴環境が阻害されることがある。本研究は、クロストークが立体映像の融像限界および飛出し量の知覚に与える影響を主観的に評価することを目的とした。実験参加者は14歳から79歳の男女65名であった。実験参加者にクロストーク率の異なる8種(0、3、5、8、10、20、30、40%)の3D立体映像を視距離1.0mのディスプレイに提示し、知覚できた飛出し量を主観的に評価した。その結果、クロストークの比率が増加するにつれ、実験参加者の知覚した飛出し量が減少する傾向が見られた。また、クロストーク率が10%を超えると、3D立体映像の飛出し量は有意に減少した。クロストークの発生は、立体視に影響を与え、増加するにつれ融像限界および飛出し量を減少させることが示唆された。また、クロストーク率が10%を超えると有意に減少しはじめたことから、視差量0.5度におけるクロストーク率は10%未満に抑えることが有効であることが示唆された。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0910-9919
  • 医中誌Web ID : 2017308124

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