論文

2016年3月

「臨床研究用絵画完成課題」の作成-課題遂行の個人差とASD傾向およびADHD傾向との関連-

昭和女子大学生活心理研究所紀要
  • 共著者
  • ,
  • 松永しのぶ
  • ,
  • 松野隆則
  • ,
  • 木村あやの
  • ,
  • 渡邉慶一郎
  • ,
  • 橋本大彦

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開始ページ
1
終了ページ
11
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
昭和女子大学生活心理研究所

自閉スペクトラム症(ASD)は、視覚情報処理にも特異性があることが知られている。本研究の目的は、ASDの視覚情報処理の特異性について検討するために使用する「臨床研究用絵画完成課題(PCT)」を開発し、臨床群と比較研究する際の予備的資料を得ることであった。研究1では、大学生45名に独自に作成したPCT課題を実施し、課題遂行に必要な認知処理方略の観点から成績内容を分析した結果、本PCT課題は、「知識依存・全体処理」「推論依存・全体処理」「部分処理」の3つのタイプに分類することができた。研究2では、大学生20名のPCT、埋没図形課題(EFT)の成績とAutism-Spectrum Quotient(AQ)、Adult ADHD self report scale(ASRS)における個人差との関連を検討した。重回帰分析の結果、ADHD傾向はEFT成績に正、PCT成績に負の影響を与えていたが、ASD傾向は両課題の成績に影響していなかった。しかし、ASD傾向がPCT成績に及ぼす影響は課題のタイプによって異なっていた。これらの結果から今後の臨床研究における課題について考察した。
(担当部分概要)
研究代表者として助成を受けた科研費による研究成果の一部をまとめた。研究計画を立案し、論文の全体構成を作成し、問題と考察部分を執筆した。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120006250563
URL
http://id.nii.ac.jp/1203/00005926/
ID情報
  • CiNii Articles ID : 120006250563

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