2002年 - 2003年
看護実践におけるフィジカルアセスメントの効果
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
看護におけるフィジカルアセスメントはクライエントの頭から足先までの状態を的確に系統的に把握する技術であり、看護者が行う身体査定である。その目的は身体の構造・機能についての正常・異常を判別し看護実践に活かすことにある。看護者が実践するフィジカルアセスメントの効果を明らかにすることを目的に、地域で生活している健康な人と入院患者の双方から検討した。
その結果、健康な人に対してフィジカルアセスメントを実施することは、対象者自身が身体の状態を客観的に理解し、健康に向かう意思と力を再確認する機会になった。一方、健康障害があり入院している人に対して看護師が行うフィジカルアセスメントは、モニタリングを目的に頻繁に実施されているが、モニタリングから得られた情報を生活援助のためのケア決定に活かされていることが明らかとなった。看護師が実践するフィジカルアセスメントは対象者とともにアセスメントから得られた所見を共有する過程において、エンパワメントの視点で対象者自身に働きかけ、健康問題への取り組みに対して対象者の意思を反映することができる。しかし医師が行うフィジカルイグザミネーションはあくまでも診断や治療を目的としており、生活を援助する看護の視点とは異なっている。医師と看護師が行うフィジカルアセスメントはその目的や対象者への援助方法において相違をみることができる。今回の研究より、看護師が実践するフィジカルアセスメントはエンパワメント、モニタリング、さらにはモニタリングを通して対象の健康状態に即した必要なケア方法を決定するという効果があることが分かった。
その結果、健康な人に対してフィジカルアセスメントを実施することは、対象者自身が身体の状態を客観的に理解し、健康に向かう意思と力を再確認する機会になった。一方、健康障害があり入院している人に対して看護師が行うフィジカルアセスメントは、モニタリングを目的に頻繁に実施されているが、モニタリングから得られた情報を生活援助のためのケア決定に活かされていることが明らかとなった。看護師が実践するフィジカルアセスメントは対象者とともにアセスメントから得られた所見を共有する過程において、エンパワメントの視点で対象者自身に働きかけ、健康問題への取り組みに対して対象者の意思を反映することができる。しかし医師が行うフィジカルイグザミネーションはあくまでも診断や治療を目的としており、生活を援助する看護の視点とは異なっている。医師と看護師が行うフィジカルアセスメントはその目的や対象者への援助方法において相違をみることができる。今回の研究より、看護師が実践するフィジカルアセスメントはエンパワメント、モニタリング、さらにはモニタリングを通して対象の健康状態に即した必要なケア方法を決定するという効果があることが分かった。
- ID情報
-
- 課題番号 : 14572255
- 体系的課題番号 : JP14572255