1997年
乳腺粘液癌67例の臨床病理学的検討
日本臨床外科医学会誌
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- 巻
- 58
- 号
- 12
- 開始ページ
- 2780
- 終了ページ
- 2783
- DOI
- 10.3919/ringe1963.58.2780
- 出版者・発行元
- Japan Surgical Association
乳腺粘液癌は比較的稀で,他の浸潤型乳管癌と比べ予後の良い事で知られている.当科でも1980年から1995年の初発乳癌2,081例中67例(3.2%)の粘液癌を経験したので,その臨床的特徴並びに予後について検討した.<br> 67例のうち純型は43例,混合型は24例であった.平均年齢は, 54.1±14.2歳であり浸潤型乳管癌と有意差はなかった.病期分類では,殆どがstage Iまたはstage IIであったが, stage IV症例も純型で1例,混合型で1例認められた.腋窩リンパ節転移は,純型では5% (2/40)に認めるのみであったが,混合型では50% (12/24)に認めた.再発は純型で2例,混合型で5例認められた.純型の再発は2例とも肺転移であり,再発後それぞれ11年2カ月, 4年11カ月経過した現在も生存中である.<br> 以上より,術前に純型粘液癌の診断がつけば,腋窩リンパ節郭清なしの手術も可能ではないかと思われた.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3919/ringe1963.58.2780
- ISSN : 0386-9776
- CiNii Articles ID : 130003600303