1994年
広汎子宮全摘後の排尿障害について:手術単独と放射線併用との比較検討
日本泌尿器科学会雑誌
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- 巻
- 85
- 号
- 12
- 開始ページ
- 1743
- 終了ページ
- 1746
- 記述言語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.5980/jpnjurol1989.85.1743
- 出版者・発行元
- 社団法人日本泌尿器科学会
広汎子宮全摘後の排尿障害59例について検討した. 59例中45例は手術単独, 14例は手術後放射線療法を併用した. 放射線療法は膀胱を除いた骨盤内総腸骨動脈領域に平均60Gy照射した. 原則として尿道留置カテーテルは術後4日目に抜去した. 全例, 排尿障害が生じるまで婦人科にて経過観察していた. 排尿障害発症までの平均期間は, 手術単独群で7.9年, 放射線併用群で3.8年に有意に (p<0.01) 手術単独群が長かった. 手術時年齢が高い程, 術後早期に排尿障害が出現した. 残尿量, 利尿筋の活動性, 尿路感染の発症において両群で差は認めなかった.<br>以上の結果から, 広汎子宮全摘後の排尿障害は高齢者から若年者より早く発症し, 放射線治療群が手術から手術後排尿障害発症までの期間を短縮することが示唆された.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.5980/jpnjurol1989.85.1743
- ISSN : 0021-5287
- CiNii Articles ID : 110003087733
- CiNii Books ID : AN00196577