MISC

2000年

バラの香気生成機構の香りの制御への応用

日本化粧品技術者会誌
  • 岡 憲明
  • ,
  • 山田 隆
  • ,
  • 岡田 正紀

34
2
開始ページ
134
終了ページ
141
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.5107/sccj.34.134
出版者・発行元
The Society of Cosmetic Chemists of Japan

バラの花の香気生成機構の研究により得られた知見を用いて, 新しい香料の採取法と化粧品での香気のコントロール等への応用を検討した。香料採取用品種ブルガリアンローズの香料採取後の残渣や葉や茎より香気前駆体画分を抽出し, 酵素と酸による加水分解を試みた。水蒸気蒸留後に蒸留器に残る滞留水より, バラ様の香気を得ることができた。コスト等の課題はあるものの, 未利用資源の活用の可能性が示唆された。花の香気生成のメカニズムの, 化粧品や紙オムツの匂いのコントロールへの応用を検討した。ヘアトニックでは塗布後2-3時間で香気配糖体よりの香りの生成が確認され, 効果は5-6時間持続した。一方, 紙オムツにおいては, 香気配糖体だけの配合では放尿直後の尿臭をマスキングすることが不可能であったが, 包接香料および脱臭粉体と併用することにより, 尿臭を効果的にマスキングすることができ, 効果は24時間も持続した。以上の結果より, 香気生成のメカニズムを応用した新しい商品の開発の可能性が示唆された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5107/sccj.34.134
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130004069838
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/00067157891?from=CiNii
ID情報
  • DOI : 10.5107/sccj.34.134
  • ISSN : 0387-5253
  • ISSN : 1884-4146
  • CiNii Articles ID : 130004069838

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