論文

査読有り 筆頭著者 責任著者
2014年

河川水中除草剤の高感度一斉分析

分析化学
  • 田原 るり子
  • ,
  • 沼辺 明博
  • ,
  • 石川 靖

63
2
開始ページ
127
終了ページ
132
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.2116/bunsekikagaku.63.127
出版者・発行元
The Japan Society for Analytical Chemistry

液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法(LC/MS/MS)を用いて河川水中の除草剤であるピラクロニル,ダイムロン,ピラゾスルフロンエチル及びベンゾフェナップの高感度の一斉分析法を開発した.対象物質の濃縮には窒素含有メタクリレートとジビニルベンゼンのコンビネーションポリマーを用いた固相抽出法を適用した.LC/MS/MSでの測定では,イオン化にエレクトロスプレーイオン化(ESI)法を用い,極性はPositiveモード,定量はselected reaction monitoring(SRM)法で行った.それぞれの分析法検出下限値(MDL)と定量下限値(MQL)はピラクロニルが0.78 ng L-1及び2.0 ng L-1,ダイムロンが0.26 ng L-1及び0.67 ng L-1,ピラゾスルフロンエチルが0.44 ng L-1,及び1.1 ng L-1,ベンゾフェナップが0.45 ng L-1及び1.1 ng L-1であった.定量下限値と同程度の濃度の対象物質を添加した際の回収率は,それぞれ99%,100%,110%,54% であり,ベンゾフェナップの回収率が低いものの,7回の繰り返し測定における相対標準偏差(RSD)が7.7% で一定の回収率であるため,環境調査に十分対応できるものであった.この分析法により,除草剤散布後の河川水調査を行った結果,河川水中からはピラゾスルフロンエチルを除く3物質が検出された.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2116/bunsekikagaku.63.127
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130003391219
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00222633
URL
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bunsekikagaku/63/2/63_127/_pdf
ID情報
  • DOI : 10.2116/bunsekikagaku.63.127
  • ISSN : 0525-1931
  • CiNii Articles ID : 130003391219
  • CiNii Books ID : AN00222633

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