2011年 - 2013年
旧東欧の新興民主諸国における民主制の型―執行権と議会、与党と野党の関係の比較分析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の結果、東中欧のチェコとスロヴァキア、南東欧のブルガリアにおいて、有権者の社会的属性や、左右軸上の位置ではその政党への支持を説明することが困難な新党が次々と生まれていることが確認された。90年代に形成された政党の影響力が低下し、これらの新党が連合政権に参加することによって、政策形成主体そのものが流動化している。ルーマニアでは、新党の登場はなく、半大統領制の大統領の強い影響力の下、既存政党のイデオロギー位置の変化と合従連衡が際立つ。政策形成過程は大統領と与野党政党指導者のバランスに左右されている。両者とも既存民主制のハイブリッドというより、恒常的に流動的な新しい型を示している。
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- 課題番号 : 23530142
- 体系的課題番号 : JP23530142