共同研究・競争的資金等の研究課題

2011年4月 - 2015年3月

太陽極大期の高エネルギー粒子の降込みが極域中間圏大気に及ぼす影響の観測的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

資金種別
競争的資金

太陽活動が地球大気に与える影響をとらえるため、南極昭和基地において3年間にわたるミリ波分光モニタリングを実施した。その結果、中間圏から下部熱圏の一酸化窒素(NO)が不定期に数日間で増加する短期変動と極夜前後に4ヶ月程度にわたり増加する季節変動を示すことを明らかにした。短期変動はそれまで注目されていた太陽陽子よりも磁気嵐の発生に伴い加速される放射線帯の高エネルギー電子が主要な役割を担っていること、季節変動は光化学反応と高エネルギー電子の降り込みが要因となっていることを観測的に明瞭に示した。