共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2024年3月

自律圧縮型デトネーション推進機の物理解明:高次統合化観測ロケット宇宙飛行実証展開

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別推進研究  特別推進研究

課題番号
19H05464
体系的課題番号
JP19H05464
配分額
(総額)
625,170,000円
(直接経費)
480,900,000円
(間接経費)
144,270,000円

(1)多孔冷却面構造のデトネーションエンジン(水素ー酸素燃料、H3搭載を目標)は、熱平衡に到達する長秒の実験結果を得ており、大きな研究進捗があり論文掲載にいたっている。
(2)ダイバージングRDE(論文掲載済み)、水素酸素RDE、エタノールー酸素RDEの安定作動に成功した。2024年度観測ロケット打ち上げ提案中の液体推進剤DESシステムの検討を行い、エタノールー酸素システムで成立することを確認した。バルブを用いない、静的な回転デトネーションエンジンに関してインジェクター近傍での圧力、運動量生成量と、推力計測値がよく整合することを発見した。この成果によって、RDEのインジェクター近傍での壁面静圧の低下がよく説明できることになった。
(3)観測ロケットS-520-31号機によるデトネーションエンジンシステム(DES)の宇宙フライトに成功した。RDE作動によって推力518 N、比推力290±18 秒を達成した(世界初)。2重円筒ーエアロスパイクノズルーメタン酸素推進剤宇宙作動に成功(世界初)した。地上で検出困難なトルク・熱環境の計測に成功した。
(4)パルスデトネーションエンジン(PDE)をフライト形態としてロケット内に搭載成功した。14サイクルで適正にPDEのプラトー圧力生成に宇宙で成功(世界初)した。機体の回転角速度の減少をIMUにて検出に成功した。
(5)IMUで取得した加速度, 角速度を時間積分することで慣性座標系から見た運動を計算・CG表現し、位置・姿勢を解析した。位置はレーダ・トランスポンダデータ、姿勢はKu-TV画像とほぼ整合した。DESのフライト形態を完成させ、計器合わせ試験、噛合わせ試験、振動・衝撃試験、D/B試験を完了した。ガス供給用のGSEの射場での運用、メタン漏洩監視システムを開発し、射場運用を完了した。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-19H05464/19H05464_saitaku_shoken_ja.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H05464
ID情報
  • 課題番号 : 19H05464
  • 体系的課題番号 : JP19H05464