地域で開催される講演会に参加した高齢者への健康と老後の生活に関するアンケート調査から、とくに老いに関するビリーフを解釈し、その実態について分析した。A県S市内において開催された「高齢者対象老後の生活関する講演会」への参加者71名を対象とした。老いによるマイナスの現象だけでなく、プラスの現象や今後の希望に着目し、質問項目を設定した。質問紙回収数は63名(男性15名、女性48名)であった。分析対象者の年齢は57歳から86歳であった。分析の結果「主観的健康感」と「生活満足度」の関連は認められなかった。「生活満足度」と「同居者の世話」に関連が認められた。同居者に何かしらの生活上の世話が必要になるか否かが「生活満足度」に影響を及ぼすことが示唆された。社会関連性指標である「外出頻度」と「年齢」の関連は認められなかった。「会話時間」と「会話をする相手が友人」とも関連も認められた。また、会話時間が多い人は「友人以外の人」との会話が多いことが示された。