2006年6月
青年期における自己愛の構造と発達的変化の検討
教育心理学研究
- ,
- 巻
- 54
- 号
- 2
- 開始ページ
- 188
- 終了ページ
- 198
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.5926/jjep1953.54.2_188
- 出版者・発行元
- 日本教育心理学会
本研究では,青年期における自己愛の発達的変化について,「2種類の自己愛」という枠組みを用い,横断的方法により検討を行った。研究1では,理論的に指摘される「2種類の自己愛」を測定する尺度を作成した。研究2では,この尺度を中学生から大学生までの青年1114人に対して実施した。下位尺度得点を用いて青年の自己愛を「誇大型」「過敏型」「混合型」「低自己愛群」の4下位型に分類し,各下位型の生起率を学年ごとに算出して,これを比較した。その結果,自己愛は全体として,中学生から高校生にかけて高揚し,高校3年生付近でピークを迎えることが示唆された。また,GHQ(精神的健康調査票)得点との関連から,下位型によって適応の高さに違いがあることが明らかになり,ここから,青年期の自己愛が適応と関連していることが示唆された。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.5926/jjep1953.54.2_188
- ISSN : 0021-5015
- CiNii Articles ID : 110004751048
- Web of Science ID : WOS:000239104800005