断層ガウジの化学組成の多変量解析を用いた江若花崗岩中に発達する活断層と非活断層の判別
日本活断層学会2022年度秋季学術大会
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 開催年月日
- 2022年11月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 山口
- 国・地域
- 日本
これまで、日本の花崗岩質岩類中に発達する活断層(横ずれ断層)と非活断層(地質断層)の断層ガウジ試料の化学組成を用いた線形判別分析により、両者を高確率で判別できることが示されているが、逆断層タイプの活断層が非活断層側に判別される結果が含まれていた。本研究では、この結果が断層タイプの違いによるものか、岩体の違いによるものかを確認することを目的として、江若花崗岩中に発達する逆断層および横ずれ断層の活断層と、非活断層の断層ガウジ試料の全岩化学組成分析と線形判別分析を行った。その結果、活断層と非活断層の判別率はAICで選択された13(化学)成分および7成分のケースでは100\%、3成分では90\%となった。この結果は、逆断層,横ずれ断層の違いよりも花崗岩体の違いが判別結果に影響を与えていた可能性を示唆する。特に、Na$_{2}$OとGaは、含有量が活断層と非活断層で異なり活断層側で高く、Na$_{2}$Oの変動傾向と活断層と非活断層の関係について引き続き検討していく。