論文

査読有り
2008年10月

新潟-神戸歪集中帯におけるヘリウム同位体比の特徴

Lithosphere; Geochemistry, Geology and Geophysics
  • 梅田 浩司
  • ,
  • 二ノ宮 淳
  • ,
  • 島田 耕史
  • ,
  • 中島 淳一*

開始ページ
141
終了ページ
169
記述言語
英語
掲載種別

近年のGPS網の整備により新潟平野から神戸に至る幅約100km,長さ約500kmの領域は、その周辺の地域に比べて1桁以上、地殻歪速度が大きい顕著な変動帯であることが明らかになった(新潟-神戸歪集中帯)。その後の地震波速度構造や比抵抗構造等の解析からこの地域の下部地殻あるいは上部マントルには何らかの流体の存在が示唆された。今回、当該地域の温泉ガスのヘリウム同位体比の測定を行った結果、歪集中帯の北部は太平洋プレートの、南部はフィリピン海プレートの沈み込みに伴って脱水した流体が地殻内の不均質性に関与していることが明らかになった。また、一連の調査を通じて、温泉ガスのヘリウム同位体比は、未知の活断層を同定するための重要な化学的指標になり得ることが示唆された。

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https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5010758

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