CUDA GPU上でのLOBPCG法を用いたハバードモデルの計算のチューニング手法
15th U.S. National Congress on Computational Mechanics (USNCCM-15)
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- 開催年月日
- 2019年7月
- 記述言語
- 英語
- 会議種別
本発表は科研費に従い実施した強相関ハバードモデル計算に現れる固有値計算ソルバの高速化に関するものである。特筆すべき成果は、上記モデルの物理的性質、利用する固有値ソルバのアルゴリズム、および、現在主流のプロセッサの1つであるGPUのアーキテクチャを考慮した高速計算手法を提案し、高速化を実現したことである。具体的には、物理的性質を考慮して行列を適切に分割し、それらのデータをシェアードメモリと呼ばれるGPUの特徴の1つである高速にアクセスできるメモリに適切に格納することで行列計算を高速化したことである。さらに、複数のベクトルを組み合わせた内積計算も適切にまとめて実行することで、データへのアクセス回数を減らすことができ、さらなる高速化も実現した。なお、この成果は科研費研究「エクサスケール計算機を想定した量子モデルシミュレーションに対する並列化・高速化」の研究成果である一方、GPUを利用した高性能計算にも資する成果である。