共同研究・競争的資金等の研究課題

内シャント閉塞の原因に関して血管内皮細胞障害あるいは血液凝固異常を引き 起こすような遺伝子の関与を遺伝子工学の技術を用いて検討する。 透析患者の血液からDNAを抽出し各種遺伝子点変異との関連を研究した。可能 性のある遺伝子点変異を検索したところ深部静脈閉塞症、血管内皮障害、脳梗塞、 心筋梗塞等に関連するホモシステインの血中濃度を規定するMethlentetrahydrofolate Reductase (MTHFR)の点変異C677Tがその閉塞に大きく関与していることがわかっ た。つまりTアレル・・・


資金種別
競争的資金

内シャント閉塞の原因に関して血管内皮細胞障害あるいは血液凝固異常を引き
起こすような遺伝子の関与を遺伝子工学の技術を用いて検討する。
透析患者の血液からDNAを抽出し各種遺伝子点変異との関連を研究した。可能
性のある遺伝子点変異を検索したところ深部静脈閉塞症、血管内皮障害、脳梗塞、
心筋梗塞等に関連するホモシステインの血中濃度を規定するMethlentetrahydrofolate
Reductase (MTHFR)の点変異C677Tがその閉塞に大きく関与していることがわかっ
た。つまりTアレルが多いほど内シャント閉塞の経験症例数及び発生回数が多い
ことが確認できた。MTHFR C677Tの変異があると血中ホモチステインが上昇し血管内皮
障害等を介して内シャントの閉塞を引き起こす可能性があることが示唆された。
またホモシステインはビタミンB、葉酸投与により低下することが証明されてお
り、今後TT変異の症例に対するビタミン補充による閉塞予防のトライアルが企画
されている。