論文

2009年7月

The House of the Seven Gablesにおける結婚制度と財産-コミュニタリアン・ネットワークにおけるフリー・ラヴ

『アメリカ文学評論』,筑波大学アメリカ文学会
  • 稲垣伸一

第21号
開始ページ
1
終了ページ
14
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)

1840年代から50年代にかけてアメリカ合衆国では,既存の結婚制度を批判的にとらえるフリー・ラヴという言葉で括られる思想が一部に流行し,その思想は同時代のユートピア思想を信奉する人々が共有していた。Nathaniel Hawthorneの『七破風の家』では,19世紀半ばのフリー・ラヴ思想的見解を登場人物の描写から読み取ることができる。本論ではこの作品中突然現れる幸福な結末について,フリー・ラヴという文脈から検討する。そして,フリー・ラヴ思想流行の背景を成した新興ミドル・クラスの社会改革を望む革新的思想とrespectabilityを求める指向という相矛盾する要素こそが,この作品に幸福な結末をもたらせたことを検証した。

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