2014年5月
『古今和歌六帖』と嘉暦伝承本『万葉集』 : 『万葉集』の訓の生成と流布について
社会科学 = The social sciences
- 巻
- 44
- 号
- 1
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 16
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.14988/pa.2017.0000013521
- 出版者・発行元
- 同志社大学人文科学研究所
論説(Article)十世紀後半に成立したとされる我が国初の類題和歌集『古今和歌六帖』所載の万葉歌と、巻十一のみの零本であるが、非仙覚本の重要伝本である嘉暦伝承本『万葉集』の本文とを比較検討した。その結果、『万葉集』本文の漢字表記からは直接生じにくい訓が、両者に共通して見られることがわかった。これは、平安当時の和歌解釈を含めた、意訳ともいえる性格を有するものであり、このような訓の発生には、嘉暦伝承本のように、本文とは別に訓を提示する『万葉集』の書写形式も関与していたのではないか。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14988/pa.2017.0000013521
- ISSN : 0419-6759
- CiNii Articles ID : 110009799523
- CiNii Books ID : AN00108933
- identifiers.cinii_nr_id : 1000050363388