2015年9月
アッシリアにおける国家と神殿ーー理念と制度ーー
宗教研究
- 巻
- 89
- 号
- 2
- 開始ページ
- 269
- 終了ページ
- 295
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.20716/rsjars.89.2_269
- 出版者・発行元
- 日本宗教学会
現在のイラク北部を中心に繁栄した古代の領域国家アッシリアの王宮と国家神アッシュルの神殿は異なる組織によって運営されたが、両者は統治において一種の共犯関係にあった。王宮を中心とする行政機構によって統治された国土は、理念上国家神の所有とされた。その国家神は神殿において祀られていた(「扶養」されていた)が、この神の祭祀に必要な物資は、規定供物の制度を通じ、アッシリアを構成する全行政州によって共同で賄われた。さらに、規定供物の制度は、理念上で国家神の祭司を兼任した王の直属の人員によって統括された可能性が高い。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.20716/rsjars.89.2_269
- ISSN : 0387-3293
- CiNii Articles ID : 110009986745
- CiNii Books ID : AN00406454