共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年4月 - 2019年3月

人口減少時代の地方都市・中山間地域の多文化化と地域振興に関する社会学的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
16K04130
体系的課題番号
JP16K04130
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

本年度は、これまでの調査研究において収集・分析をしてきた地方における多文化共生の地域づくりや地方在住外国人が抱える多様な生活課題へのサポートについて取りまとめを行うとともに、必要に応じて島根県出雲市・雲南市や岡山県美作市などでの補足調査を行った。
また、多文化共生や外国人支援の現場の実践者や研究者を招聘し公開講演を行う「移住と共生」研究会を2度開催した。1回目の研究会は2018年7月に愛媛県松山市の愛媛大学で開催した。東北大学の一條玲香氏を招聘し、臨床心理士として関わってこられた地方在住外国人(とりわけ東日本大震災で被災した国際結婚移住女性など)の心のケアやメンタルヘルスについてお話いただいた。2回目の研究会は2018年11月に同市の聖カタリナ大学で開催した。ここでは「地方在住のムスリム移民」を主題に、新居浜モスクの浜中彰氏と早稲田大学研究員の岡井博文氏を招聘し、ムスリムの宗教生活の詳細や地方に立地するモスクの運営状況と課題等について両氏より講演いただいた。
本年度は、2019年4月の出入国管理法の改正後に各地の外国人来住数が増加することが見込まれ、地方部における多文化化対応の事例やノウハウを取り扱う本研究の成果へのニーズが急速に高まることが予想された。したがって、本年度は上記の研究活動と並行して、本研究の代表者・研究分担者および3年間の研究会で講演・参加してくださった研究者や調査協力をいただいた活動家の分担執筆によって、それぞれの活動分野や研究テーマについて記述・分析をした論集の公刊作業に注力し、2019年2月に刊行することができた(徳田剛・二階堂裕子・魁生由美子編著『地方発 外国人住民との地域づくり-多文化共生の現場から』晃洋書房)。以上のような研究成果の取りまとめと発信により、地方部での多文化共生の地域づくりに向けた提言を行うことができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16K04130
ID情報
  • 課題番号 : 16K04130
  • 体系的課題番号 : JP16K04130

この研究課題の成果一覧

論文

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書籍等出版物

  1