2015年1月
Mg$_{2}$Si単結晶表面のXASおよびXPSによる深さ方向分析
Photon Factory Activity Report 2014, Part B
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シリコンを材料とする電子デバイスのうち、金属シリサイドはその有効性から幅広く研究されている。その材料表面の化学状態の分析は、優れたホモエピタキシャル膜作製の上で重要である。本研究では、Mg$_{2}$Si単結晶を対象に、X線光電子分光法(XPS)および部分電子収量によるX線吸収分光法(XAS)を用い、非破壊で表面の深さ方向の化学状態分析を行った。その結果、Si 1s XPSスペクトルからは、SiOが表面に形成されていることが示された。また、SiO$_{2}$に起因するピークは観測されなかった。さらに、Si K吸収端XASスペクトルにおいてもSiO構造に起因するピークが得られた。以上の結果より、Mg$_{2}$Siの表面にはSiO酸化層が形成されていることを明らかにした。