2017年4月 - 2020年3月
予知性と永続性を備えた臼歯部メタルフリーレストレーション技法の確立
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
1.重合阻害因子への対応策の検討:ボンディング材成分に含有される溶媒の揮発がボンディング材硬化体の理工学的性質に及ぼす影響を検討する目的で、4種類の市販ボンディング材硬化体の微小引張り強さを測定した。2種類の1ステップ(オプチボンドオールインワン、Gプレミオボンド)および2種類の2ステップ(クリアフィルメガボンドFA、オプチボンド XTR)セルフエッチング型のボンディング材を各4本用意し、うち2本のボトルを開栓、37℃の遮光下で2週間放置した。これらのボンディング材を金型に充填し、光照射を行った。その結果、未開栓の1ステップ型ボンディング材では光照射を行っても硬化させることができなかったが、開栓し意図的に溶媒を除去することで硬化させることができた。また、オプチボンドオールインワンとクリアフィルメガボンドFAでは7日間の水中浸漬後に重量が増加したことから、ボンディング材成分中のHEMAによって吸水したことが示唆された。これらの結果から、ボンディング材中の溶媒が残留することで硬化体の機械的強度が低下してしまうこと、およびボンディング材の親水性が機械的強度に影響を与えることを明らかにした。
2.接着阻害因子への対応策の検討:歯の切削に用いるエアタービンやマイクロモーターハンドピースのメインテナンス用スプレーが使用中に被着面に漏洩した場合の接着状態への影響を検討する目的で、スプレーで意図的に汚染させた象牙質に対するコンポジットレジンの接着強さを検討した。また、汚染した場合の対処法についても併せて検討を行った。その結果、1ステップ2ボトル型の化学重合型接着システム(ボンドマー ライトレス)ではスプレー噴霧の影響を受けなかったが、2ステップセルフエッチングシステム(クリアフィルメガボンド2)ではスプレー汚染後に界面活性剤を含む家庭用洗剤で洗浄することで接着強さが向上した。
2.接着阻害因子への対応策の検討:歯の切削に用いるエアタービンやマイクロモーターハンドピースのメインテナンス用スプレーが使用中に被着面に漏洩した場合の接着状態への影響を検討する目的で、スプレーで意図的に汚染させた象牙質に対するコンポジットレジンの接着強さを検討した。また、汚染した場合の対処法についても併せて検討を行った。その結果、1ステップ2ボトル型の化学重合型接着システム(ボンドマー ライトレス)ではスプレー噴霧の影響を受けなかったが、2ステップセルフエッチングシステム(クリアフィルメガボンド2)ではスプレー汚染後に界面活性剤を含む家庭用洗剤で洗浄することで接着強さが向上した。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K11715
- 体系的課題番号 : JP17K11715