共同研究・競争的資金等の研究課題

2009年 - 2011年

味蕾における選択的神経回路形成機構の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21592338
体系的課題番号
JP21592338
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

常に味細胞が更新される味蕾において、味の識別が常に正しく行われるためには、味細胞の更新が正確に行われ、かつ味情報を伝達する味神経がその味刺激に対する受容体を発現する味細胞を正確に認識して、シナプスを形成しなければならない。
本研究では、味細胞の分化制御機構の解明と、味細胞と味神経との間で行われている選択的なシナプス形成機序の解明を目的として、転写因子Mashlの味細胞分化における機能と、さらに味蕾における細胞膜表面分子の発現を検索した。
味蕾において細胞膜表面分子のN-cadherin, Neurexin1の発現がRT-PCR, in situ Hybridization,免疫染色によって認められた。また、味蕾内でN-cadherinは2型細胞のマーカーとNeurexin1は3型細胞のマーカーとの局在が一致した。
Mashlノックアウトマウスの味蕾を検索すると3型細胞のマーカーのAADC, GAD67の発現が消失し、Mashlが3型細胞の分化に関与していることが推測された。味蕾細胞の細胞型には、細胞型特有の膜表面分子が発現し、味神経が特定の味細胞を認識するために、味細胞の膜表面分子を認識している可能性が示唆された。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-21592338/21592338seika.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21592338
ID情報
  • 課題番号 : 21592338
  • 体系的課題番号 : JP21592338