2001年
農業生産の立場から:環境財生産の担い手
農村計画学会誌
- 巻
- 19
- 号
- 4
- 開始ページ
- 332
- 終了ページ
- 338
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.2750/arp.19.332
- 出版者・発行元
- 農村計画学会
北海道は, 夏季低温・冬季厳寒といった気象条件や火山灰土・泥炭土といった土壌条件など, 農業生産にとっては厳しい自然条件下にある。しかし, このような厳しい自然条件を克服し, 生産力の向上や規模拡大等を果たしてきた結果, 土地利用型の大規模農業が展開し, わが国髄一の食料生産基地となっている。この農地開発や生産活動に対する農家等による不断の努力の結果, 富良野盆地の波状丘陵など, 北海道独自の農村景観が形成され, 来訪者にも高く評価されている。ところが, 近年, WTO体制の中で国際競争力の強化と経済効率性のさらなる向上が求められ, 生産活動と農村景観との間にトレード・オフの関係が生じてきている。その一方で, 生産活動と自然環境を調和させる動きも生産者サイドから出てきている。ここでは農業生産及び生産者の立場から, 畑作地帯や酪農地帯を事例にして, 生産活動・農地整備と自然環境・農村景観との相互関係を明らかにし, 北海道農業が自然環境と調和しつつ持続的に発展するための条件を提示されたい。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.2750/arp.19.332
- ISSN : 0912-9731
- ISSN : 1881-2309
- CiNii Articles ID : 110001237866
- CiNii Books ID : AN00386889