2011年 - 2013年
アリストテレス『デアニマ』の翻訳と註解
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C)
アリストテレス『デアニマ』の研究を通じて、力能や完成等の彼の様相存在論(たとえば、「魂」は「力能において生命をもつ自然物体の完成」と定義される)を展開した。「研究実施計画」に記したように、 Oxford大学で2012年6月4日に開催された Conference on Aristotle’s HylomorphismにおいてAristotle’s Modal Ontology;On his Introduction of Logikos notion ‘Entelecheia’(アリストテレスの様相存在論:「完成」のロギコスな導入について」を発表した。これは一人二時間の持ち時間を持つ本格的な学会である。出版物としては'Aristotle on Heuristic Inquiry and Demonstration of what it is'Oxford Handbook of Aristotle, pp.171-203(Oxford 2012)において上梓された。既にこの論文についての好意的な書評がL.P.Gerson(Notre Dame Philosophical Revies)によりなされている。(http://ndpr.nd.edu/news/37385)。また「博物学者アリストテレスとダーウィンー進化論と目的論的自然観の両立可能性」が『生物という文化』(北海道大学出版会 2013)に掲載され、アリストテレスの魂論がいかなるものであるかを論じている。 また3月4日から12日までOxford大学でD.Charles教授等とアリストテレス哲学について共同研究に従事した。概して、研究計画どおりに進行したと言うことができる。
- ID情報
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- 課題番号 : 23520001