共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

低分子量Rap2B GTPaseによる新規エンドサイトーシス制御機構

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K07245
体系的課題番号
JP20K07245
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

昨年度の機能解析からRap2BはFcγレセプター介在性ファゴサイトーシス経路において、ファゴゾームの形成への関与することが示唆されていた。新規エンドサイトーシス経路におけるRap2Bの機能を知る上でも内在性蛋白の役割は極めて重要であることから、本年度はCRISPR/Cas9システムを用いたRap2Bノックアウト(KO)細胞株の樹立を目指した。Rap2BのCRISPR/Cas9系プラスミドを導入したRAW264トランスフェクタントについて、シングル細胞由来のコロニー約200個をウエスタンブロッティングでKO細胞のスクリーニングを行った。その結果、コンベンショナルなRap2B KOシステムでは、Rap2B KO細胞株は樹立できないことが判明した。このことから、Rap2Bは細胞の生存に必須の遺伝子であることが推定された。
新生ファゴゾームの近傍で形成されるエンドサイトーシス小胞について、この小胞膜が実際にplasma membrane (PM)由来のものであるかについて、これまで詳細な解析は行っていなかった。そこで、PMを特異的にラベルできるFM4-64を用いて新生エンドサイトーシス小胞がPM由来のものであるかどうか検討を行った。FM4-64の存在下でIgGオプソニン化赤血球をRAW264マクロファージに貪食させ、共焦点レーザー顕微鏡でライブセル観察を行ったところ、(IgGオプソニン化赤血球のPMに加えて)新生エンドサイトーシス小胞がFM4-64でラベルされることがわかった。このことから新生ファゴゾームの近傍で形成されるエンドサイトーシス小胞はPM由来のものであることが確認できた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K07245
ID情報
  • 課題番号 : 20K07245
  • 体系的課題番号 : JP20K07245