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Jan, 2013

私達の研究 鉄代謝およびイソニアジド耐性にかかわる結核菌分子の機能と治療法開発の可能性

化学療法の領域
  • 仁木 満美子
  • ,
  • 松本 壮吉

Volume
29
Number
2
First page
301
Last page
306
Language
Japanese
Publishing type
Publisher
(株)医薬ジャーナル社

結核菌は宿主に感染後、休眠状態で長期間、潜伏感染することが知られている。また、これらの潜伏感染菌は抗菌薬に対する抵抗性を有しており、結核治療を困難にしている。筆者らは、定常期以降の結核菌体内に大量に発現する分子である抗酸菌特異的ヒストン様タンパク質Mycobacterial DNA-binding protein 1(MDP1)は生体にとって必須の元素である鉄の貯蔵および解毒に関与することで宿主内での長期生存に寄与するのみならず、抗結核薬であるイソニアジド(INH)の活性化酵素の発現を抑制することにより定常期以降にみられる結核菌のINH抵抗性の獲得に関与することを明らかにしている。本稿では、この分子をターゲットとした結核治療法開発の可能性について述べる。(著者抄録)

ID information
  • ISSN : 0913-2384
  • Ichushi Web ID : 2013121496

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