世界ではミトコンドリア病に対する多くの介入治験研究がなされてきたが、プラセボ対照二重盲検比較試験でその有効性が認められた薬剤は1剤として存在しない。わが国では、MELASの脳卒中様発作予防および急性期治療としてのアルギニン療法、同じくMELASの発作予防目的でのタウリン療法、Leigh脳症に対するEPI-743療法、重症電子伝達系酵素欠損症に対する5-ALA療法、ミトコンドリア病に合併する高乳酸血症に対するピルビン酸ナトリウム療法の治験が実施されているが、有効性に関する結論は出ていない。(著者抄録)