2013年1月
ミオクロニー失立発作てんかんに対するエトスクシミドにより重症型再生不良性貧血を来した症例
てんかん研究
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- 巻
- 30
- 号
- 3
- 開始ページ
- 504
- 終了ページ
- 510
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3805/jjes.30.504
- 出版者・発行元
- (一社)日本てんかん学会
4歳11ヵ月のミオクロニー失立発作てんかんの男児。3歳4ヵ月にてんかんを発症した。バルプロ酸、クロナゼパム、カルバマゼピンは無効で、エトスクシミド(ESM)とゾニサミドが有効であった。4歳2ヵ月に蛋白漏出性胃腸症を発症し、ステロイドパルス療法と免疫グロブリン療法により改善したが、けいれんが群発するため紹介され、ロフラゼプ酸エチルが有効であった。4歳7ヵ月に血小板減少を来し、今回、再生不良性貧血を発症したため入院した。再生不良性貧血はESMを中止しても改善せず、シクロスポリンにより4ヵ月後に回復した。回復期骨髄単核細胞を用いたin vitro colony assayで、急性期血清添加により顆粒球系細胞のコロニー数が抑制され、急性期と回復期でESM以外の薬剤は変更がないことから、ESMが原因薬剤と診断した。症例は抗核抗体陽性を示し、再生不良性貧血は免疫学的な薬剤有害反応と考えられた。また、蛋白漏出性胃腸症も同様の機序が関与した可能性がある。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3805/jjes.30.504
- ISSN : 0912-0890
- 医中誌Web ID : 2013165733