2018年4月 - 2022年3月
20mシャトルランを活用した授業と教材開発に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
平成30年度は、平成29年度の成人看護学演習に20mシャトルランを導入した学修効果をみるために、その演習を受講した学生を対象に自由記述でアンケート調査を行った。その結果、演習前に呼吸機能、息切れ・呼吸困難が起こるメカニズム、呼吸困難や息切れを客観的に評価できる尺度を事前に学習しておくことで学びが深まったとの回答が多かった。そのため、上記内容の事前課題を提示することを組み込み、20mシャトルランを導入した成人看護学演習(シャトルラン体験演習)プログラムを再計画し実施した。そして、そのシャトルラン体験演習終了後に、その演習を受講した学生に再度、自由記述でアンケート調査を実施し、その記述内容をもとにテキストマイニング手法を用いて主成分分析を行った。その結果、シャトルラン体験演習において、①【呼吸のきつさを思い出す息切れ体験】を通して、②【呼吸困難は苦しくて辛いこと】が分かり、③【(患者が)常に(感じる思い)】と④【続くことできつい日常生活】ととらえることができ、⑤【自分で感じ体験することで症状の理解に近づける】という5つの学修内容が修得できていることが示された。すなわち、これらの主成分が示す概念が、シャトルラン体験演習によって得られた成果と考えられた。また、学生は患者の症状に着目するのではなく、その症状が日常生活につながるきつさと体験からの知識を結びつけて考えることができており、患者の日常生活上の問題点をとらえる大切さを学修できていた。
しかしながら、それらの記述内容からは具体的な援助内容までは記述として表れていなかったため、次年度は、具体的な援助内容を主体的に導き出せる講義・演習計画の追加が必要である。
しかしながら、それらの記述内容からは具体的な援助内容までは記述として表れていなかったため、次年度は、具体的な援助内容を主体的に導き出せる講義・演習計画の追加が必要である。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K17501
- 体系的課題番号 : JP18K17501
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
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第46回日本看護研究学会学術集会 2020年11月8日