論文

査読有り 筆頭著者
2020年3月20日

温泉付随ガス分離設備におけるレジオネラ属菌の実態調査と対策

温泉科学
  • 森 康則
  • ,
  • 赤地重宏
  • ,
  • 永井佑樹
  • ,
  • 吉村英基
  • ,
  • 泉山信司

69
4
開始ページ
192
終了ページ
201
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
(一社)日本温泉科学会

本研究では、温泉施設のバックヤードに設置されているガス分離設備(ガスセパレータ)内部のレジオネラ属菌の増殖リスクを調査した。ガスセパレータには様々な分離方式があるが、大量の温泉水および高濃度のメタンが湧出する温泉では、大量の温泉水のガス分離処理が可能な自由落水方式のガスセパレータが導入されている場合が多い。自由落水方式のガスセパレータ2施設の調査を行った結果、いずれの施設もレジオネラ属菌は陰性であった。一方、温泉水の湧出量や利用量が少ないにも関わらず、高濃度のメタンを分離する必要がある施設では、自然分離方式のガスセパレータが導入されている場合が多い。自然分離方式のガスセパレータ2施設を調査した結果、いずれの施設でもレジオネラ属菌は、陽性であった。自然分離方式のガスセパレータは貯留タンクを兼ねているため、温泉水の滞留時間が長くなることにより、自然寄生宿主のアメーバの定着やバイオフィルム形成を促すことから、レジオネラ属菌が増殖しやすく、リスクが高くなるものと推測される。これらの施設では、給湯前に、厚生労働省の諸規定に基づいたレジオネラ属菌を制御するための適切な処置を行うことが必要である。(著者抄録)

リンク情報
共同研究・競争的資金等の研究課題
公衆浴場におけるレジオネラ症対策に資する検査・消毒方法等の衛生管理手法の開発のための研究
URL
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2020&ichushi_jid=J00191&link_issn=&doc_id=20200518220001&doc_link_id=40022222648&url=https%3A%2F%2Fci.nii.ac.jp%2Fnaid%2F40022222648&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
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ID情報
  • ISSN : 0030-2821
  • 医中誌Web ID : 2020251010

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