共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2022年3月

化学療法中の就労乳がん患者のセルフケア能力評価尺度の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K12252
体系的課題番号
JP17K12252
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

令和元年度は、前年度に作成した「就労乳がん患者のセルフケア能力を評価する質問紙原案(67項目)」について、20歳以上65歳未満、病名を告知され初期治療で化学療法(細胞障害性抗がん剤および分子標的治療薬の投与を含む)を実施中の乳がん患者10名にプレテストを実施した。回答の所要時間から質問紙使用の実用可能性、回答しづらい項目および無回答項目の有無と理由から、質問項目の表現の適切性を検討した。その結果、回答所要時間は10分程度であり、無回答項目はなかったが、一部の質問項目の表現がわかりにくく回答がしづらい項目があった。そのため、乳がん看護に携わる看護師、質的研究者、尺度開発の専門家らのスーパーバイズを受け、研究プロセスの第1段階で実施した面接調査の結果から、乳がん化学療法を受ける患者の就労継続にかかわるセルフケア能力の構成概念について再度分析を行い、質問項目の修正と内容妥当性について検討を行った。また、検討の際には、質問項目数が67項目と多数に及ぶため、回答者への負担と実用可能性を踏まえ、1つの構成概念につき5~10の項目数を目安に質問項目を精選しながら、内容妥当性の再検討を行った。
検討の結果、「乳がん化学療法を受ける患者の就労継続にかかわるセルフケア能力を評価する質問紙」として、計50項目の質問紙を作成した。回答は5段階のリッカートスケールにより、「はい」、「どちらかというとはい」、「どちらともいえない」、「どちらかというといいえ」、「いいえ」とした。次年度は、作成した質問紙の弁別力、妥当性(基準関連妥当性・構成概念妥当性)、信頼性を検証するため、20歳以上65歳未満の診断時から就労している乳がん患者で、治療期の化学療法(細胞障害性抗がん剤および分子標的治療薬の投与を含む)を体験し、6か月以内の者を対象とし、無記名自記式質問紙調査法による本調査を行う予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K12252
ID情報
  • 課題番号 : 17K12252
  • 体系的課題番号 : JP17K12252