2007年
Two approaches simulating Brownian motion in fluid suspensions(Poster session 1, New Frontiers in Colloidal Physics : A Bridge between Micro- and Macroscopic Concepts in Soft Matter) :
物性研究
- ,
- ,
- 巻
- 89
- 号
- 1
- 開始ページ
- 91
- 終了ページ
- 92
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 物性研究刊行会
コロイド粒子などのブラウン運動は,現象論的にはブラウン粒子についてのマルコフなランジュバン方程式でよく理解されている.よって、もっとも簡便なブラウン運動のシミュレーションは、ブラウン粒子だけで閉じたランジュバン方程式を解くことでなされる.しかし、ブラウン粒子だけで閉じた式において溶媒を介する流体力学相互作用を考慮することは容易ではない.これは,流体力学相互作用を考慮するために溶媒自由度を解くモデル化シミュレーションや直接シミュレーション法が多く提案されている理由の1つである.ブラウン粒子と溶媒自由度による系についてランジュバン方程式を導くと、熱ゆらぎは溶媒におけるランダム応力で表わされる,そのため溶媒自由度に対してゆらぎを加えることは1つの有効な直接シミュレーション法を与える.一方で、多くの場合に興味あるのは,ブラウン粒子の運動のみであることを考えると,圧倒的に多い溶媒自由度へのランダム力を解くことは効率的でない.さらに溶媒がニュートン流体以外の場合には,ランダム力同定のための摩擦テンソルのモデル化や導出さえも困難となる.我々は,揺動散逸定理もしくはOnsager's regression hypothesisに基づいて,効率的かつ拡張の容易な流体力学相互作用を考慮したブラウン運動のシミュレーション法を提案する.
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0525-2997
- CiNii Articles ID : 110006438133
- CiNii Books ID : AN0021948X