2010年3月2日
歩行における脚関節間シナジーの解析
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
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- 巻
- 109
- 号
- 461
- 開始ページ
- 207
- 終了ページ
- 212
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 一般社団法人電子情報通信学会
生体は冗長な身体自由度を活用し,複数の関節を協調的に働かせることで様々な環境下において目的の運動を柔軟に実現している.本研究では,このような関節間シナジーがヒトの歩行運動においてどのように活用されているかを調べることを目的として,脚関節運動のUCM解析を行った.その結果,股,膝,踝による脚関節間シナジーは歩行周期ほぼ全体にわたって働いて足先の高さや足先速度の一歩毎のばらつきを抑えており,遊脚中期の足先が床に最も近付く瞬間には特に強く働いて足先の高さを調整していることがわかった.また,両脚支持期に入る際には,支持脚の脚関節間シナジーによって腰の位置・速度を調整しており,遊脚はその接地時の脚姿勢が一歩毎に変わらないように調整されていることがわかった.以上の結果は,衝撃を受ける接地時やつまづきが生じやすい時などにおいては冗長な自由度が巧みに活用されて歩行の安定化が図られていることを示唆する.
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110008004301
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10091178
- URL
- http://id.ndl.go.jp/bib/10649306
- ID情報
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- ISSN : 0913-5685
- CiNii Articles ID : 110008004301
- CiNii Books ID : AN10091178