MISC

2010年

mag3変異体は小胞体―ゴルジ体間のタンパク質輸送に異常を示す

日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
  • 高木 純平
  • ,
  • 嶋田 知生
  • ,
  • 高橋 英之
  • ,
  • 長野 稔
  • ,
  • 上田 晴子
  • ,
  • 田村 謙太郎
  • ,
  • 西村 いくこ

2010
0
開始ページ
128
終了ページ
128
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.14841/jspp.2010.0.0128.0
出版者・発行元
日本植物生理学会

種子貯蔵タンパク質は小胞体で前駆体として合成された後,小胞輸送によりタンパク質蓄積型液胞に運ばれ,液胞内で成熟型に変換されて蓄積する.私達は,液胞タンパク質の細胞内輸送機構を解明する目的で,貯蔵タンパク質を前駆体として異常蓄積するシロイヌナズナmaigo変異体を単離してきた.新規変異体であるmaigo3 (mag3)の種子細胞には,直径約 500 nmの電子密度の高いコアを含む構造体が多数蓄積していた.この構造体はリボソームに覆われていることから,小胞体由来であることが示唆された.マップベースクローニングにより同定したMAG3遺伝子は,約200 kDaの機能未知のタンパク質をコードしていた.MAG3タンパク質は,コイルドコイル領域を多く含み,C末端に膜貫通領域を1つもつと予測された.解析の結果,MAG3タンパク質は小胞体に局在すること,膜貫通領域が小胞体への局在化と小胞輸送機能に必須であることが判明した.MAG3タンパク質は,構造的に小胞膜を標的膜に繋留するための因子に類似していることから,小胞体―ゴルジ体間の小胞輸送において繋留因子として機能している可能性が浮上した.これまでに私達は,小胞体に局在する繋留因子としてMAG2複合体を明らかにしているが(1),MAG3はMAG2複合体には含まれない.新規繋留因子様タンパク質MAG3の機能について考察する.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.14841/jspp.2010.0.0128.0
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201002219456079320
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130006992659
ID情報
  • DOI : 10.14841/jspp.2010.0.0128.0
  • J-Global ID : 201002219456079320
  • CiNii Articles ID : 130006992659

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