2019年9月
多脾症候群、心奇形の術後における進行性の貧血の症例に対して、体外受精により妊娠・出産に至った1例
日本受精着床学会雑誌
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- 巻
- 36
- 号
- 2
- 開始ページ
- 317
- 終了ページ
- 323
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本受精着床学会
症例は33歳女性で、出生後より心雑音を指摘され、4歳時に血管造影にて不完全型心内膜床欠損症、単心房、心室中隔欠損症IV型、動脈管開存症、右大動脈弓、左下大静脈、両肺2葉と診断され、右側相同を合併していた。30歳時に弁形成術を施行し、機械弁への再置換を勧められていたが、機械弁置換術後の妊娠は母児ともにきわめてリスクが高いことから、挙児希望が強かった患者は弁置換術前の早期妊娠を目指し不妊治療を開始した。人工授精を2回実施したが妊娠が成立しなかったため、体外受精を開始、採卵は9回、胚移植も9回実施した。最終的に、9回目の採卵での新鮮胚移植で妊娠せず、その際に凍結した胚での自然周期凍結融解胚盤胞移植で妊娠した。30週より入院管理とし、32週で陣痛発来のため緊急帝王切開となった。術後、心不全のため加療を行い、母子ともに無事退院となった。
- ID情報
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- ISSN : 0914-6776
- 医中誌Web ID : 2019399307