2018年
成層化したダム湖における降雨後のアオコ発生メカニズム
土木学会論文集B1(水工学)
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- 巻
- 74
- 号
- 5
- 開始ページ
- I_487
- 終了ページ
- I_492
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.2208/jscejhe.74.5_I_487
- 出版者・発行元
- 公益社団法人 土木学会
<p> 例年アオコが発生する尾原ダムにおいて,2017年のアオコ発生前後にそれぞれ集中観測を実施し,アオコの発生要因を検討した.現地観測では水温,クロロフィル a(Chl-a),シアノバクテリアセンサーによる観測と湖内の栄養塩分布を併せて調査した.また自動水質観測装置を用いて,アオコ発生前からアオコ発生後までの期間,長期的に水質の変化を計測した.その結果,アオコ発生前におけるダム湖内の補償深度内(深度0~4m)の栄養塩は,球形緑藻やChlamydmonas sp.などの緑藻類により継続的に利用された結果,欠乏に近い状態であったことがわかった.その後,比較的規模が大きい出水によって補償深度内に栄養塩が供給された結果,糸状体を持つCuspidothrix.sp によるアオコが発生した.これらのことから大規模な出水により,補償深度内の貧栄養状態が解消されることがアオコ発生の一因となることが示唆された.</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2208/jscejhe.74.5_I_487
- ISSN : 1880-8751
- CiNii Articles ID : 130007757812
- CiNii Books ID : AN10426673