2010年 - 2010年
クラウドサービスを多重化した信頼度の高いe-Learning環境構築に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 奨励研究 奨励研究
本研究では,e-Learningサービスに必要なサーバに,所属機関の外部で「クラウドサービス」として提供されているアプリケーションサーバを利用することで,高信頼度かつコストを抑えた形態でe-Learning環境を構築すること目的とした.今回の研究において信頼度を高めるための具体的目標として,一部のサーバが停止してもサービスを提供できる「サービス稼働率の向上」,同時に多数のアクセスがあった場合でも対応できる「レスポンスタイムの短縮」の2つを定義して取り組んだ.
「サービス稼働率の向上」を実現する方法として,所属機関外のクラウドサービス上に構築したe-Learningサービスと,所属先のサーバ上に構築したe-Learningサービスを同時に運用する方式を採用した.これらにより,どれかのサーバが停止した場合でも,他のサーバに切り替えることで,e-Learningサービスを提供できる.ただし複数のサーバを同時に運用する場合,一般的に運用管理コストが増大するが,本研究では全てのサーバのアプリケーション実行環境を同一にし,管理用コンピュータ上の統合開発環境で一括して管理する仕組みを構築したため,プログラム更新や学習データ管理にかかるコストの増加を抑えることができた.
また「レスポンスタイムの短縮」を実現する方法として,利用者のパソコンからe-Learningサーバに対する負荷を分散する装置を導入する方式を取った.そのために,従来は高価なロードバランサ機器を導入する必要があるが,本研究では安価なネットワークスイッチとノートパソコン上に構築したネームサーバを用いて,低コストでロードバランサ機能を実現した.これにより,学生が自己学習に利用する場合のほかに,演習や実験などで一斉にアクセスする場合においても,利用に支障がないレスポンスタイムが確保できるシステムを構築できた.
「サービス稼働率の向上」を実現する方法として,所属機関外のクラウドサービス上に構築したe-Learningサービスと,所属先のサーバ上に構築したe-Learningサービスを同時に運用する方式を採用した.これらにより,どれかのサーバが停止した場合でも,他のサーバに切り替えることで,e-Learningサービスを提供できる.ただし複数のサーバを同時に運用する場合,一般的に運用管理コストが増大するが,本研究では全てのサーバのアプリケーション実行環境を同一にし,管理用コンピュータ上の統合開発環境で一括して管理する仕組みを構築したため,プログラム更新や学習データ管理にかかるコストの増加を抑えることができた.
また「レスポンスタイムの短縮」を実現する方法として,利用者のパソコンからe-Learningサーバに対する負荷を分散する装置を導入する方式を取った.そのために,従来は高価なロードバランサ機器を導入する必要があるが,本研究では安価なネットワークスイッチとノートパソコン上に構築したネームサーバを用いて,低コストでロードバランサ機能を実現した.これにより,学生が自己学習に利用する場合のほかに,演習や実験などで一斉にアクセスする場合においても,利用に支障がないレスポンスタイムが確保できるシステムを構築できた.
- ID情報
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- 課題番号 : 22919008
- 体系的課題番号 : JP22919008