2017年4月 - 2020年3月
ヒトiPS細胞研究に伴う倫理的問題の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
本研究の目的は、ヒトiPS細胞研究に伴う倫理的問題を検討し、当該研究の在り方を示唆することにある。本研究では、ヒトiPS細胞研究の倫理的問題の中でも特に、近年、国内外で注目を集めている「ヒトiPS細胞等に由来する人工配偶子を用いた研究」と「ヒト臓器の作製を目的とした人-動物キメラ胚を用いた研究」に焦点を当てている。またこうした研究に関連する技術として、ここ数年、注目を集めているオルガノイド技術やゲノム編集技術も射程に入れている。これらの技術は、生命、家族、生殖などに関する従来の価値観を大きく変容させる可能性があるだけに、国内外において倫理的問題への対応が急がれている。
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平成30年度は、前年度に行なった先行研究に関する文献調査の成果を部分的に発表するとともに、個別の議論に関する倫理学的考察を行った。平成30年度は、人工配偶子研究、人-動物キメラ胚研究、オルガノイド研究の倫理的問題に関して、国内外の学会・研究会等で発表するとともに、国内外の雑誌に2報論文が掲載された(うち1報は掲載決定)。
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なお、平成30年9月から12月にかけて、英国オックスフォード大学ウエヒロ応用倫理研究センターにおいて在外研究を行い、同分野に造詣の深い倫理学者とその時点での研究成果を基に議論を行った。それとともに、数名の倫理学者と人工配偶子研究、人-動物キメラ胚研究、オルガノイド研究、ゲノム編集研究(ミトコンドリア置換を含む)に関する複数の共同研究を開始した。本研究課題の計画時点で在外研究を予定していたが、実際に生命倫理学研究を牽引する研究センターに身を置き、自身の研究を深めるとともに、国際的な学術ネットワークを広げることができたことは大きな収穫であった。現在、オックスフォード大学の共著論文を執筆しており、平成31年度に順次、論文投稿する予定である。
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平成30年度は、前年度に行なった先行研究に関する文献調査の成果を部分的に発表するとともに、個別の議論に関する倫理学的考察を行った。平成30年度は、人工配偶子研究、人-動物キメラ胚研究、オルガノイド研究の倫理的問題に関して、国内外の学会・研究会等で発表するとともに、国内外の雑誌に2報論文が掲載された(うち1報は掲載決定)。
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なお、平成30年9月から12月にかけて、英国オックスフォード大学ウエヒロ応用倫理研究センターにおいて在外研究を行い、同分野に造詣の深い倫理学者とその時点での研究成果を基に議論を行った。それとともに、数名の倫理学者と人工配偶子研究、人-動物キメラ胚研究、オルガノイド研究、ゲノム編集研究(ミトコンドリア置換を含む)に関する複数の共同研究を開始した。本研究課題の計画時点で在外研究を予定していたが、実際に生命倫理学研究を牽引する研究センターに身を置き、自身の研究を深めるとともに、国際的な学術ネットワークを広げることができたことは大きな収穫であった。現在、オックスフォード大学の共著論文を執筆しており、平成31年度に順次、論文投稿する予定である。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K13843
- 体系的課題番号 : JP17K13843
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
Frontiers in Genetics 14 1205092-1205092 2023年8月17日 査読有り筆頭著者
-
EMBO reports 21(8) e50984 2020年7月27日 査読有り筆頭著者責任著者
書籍等出版物
1-
慶應義塾大学出版会 2021年9月