共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

横断歩道における歩行者の優先性を実質化するトラフィックヒエラルキーにかかる研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K04569
体系的課題番号
JP21K04569
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

トラフィックヒエラルキーの必要性が高い信号機のない横断歩道における交通弱者優先の実効化を目的として,当初,人工的に構築した道路環境における運転行動関節実験を企画したが,新型コロナウィルス感染拡大に伴い,密閉空間である実験室に設置されたドライブシミュレータを用いたシミュレーション実験をすることは困難であったため,実験は2022年度以降に実施することし,実験条件となるパラメータを検討するための作業として,オンラインによる質問調査を行った.
片側1車線(2車線)の直線道路に設けられた信号機のない横断歩道の画像を提示し,まず歩行者の立場で横断歩道を渡ることを想定して,左右からの自動車の接近の有無,自動車の挙動の条件を提示し,横断の可否判断と自動車に対する挙動にかかる回答を求めた.次に同じ道路環境においてドライバーの立場で横断歩道を通過することを想定して,左右の歩行者の有無,自車単独,先行車,後続車,対向車の有無を条件として,横断歩道通過の可否判断を求め,横断歩道の手前で停止する必要があるか回答させた.
その結果,歩行者は自動車の接近まで十分な距離があっても横断歩道を渡らない場合が多く,また渡るための挙動として自動車に視線を向ける割合が多いことがわかった.またドライバーは歩行者が横断歩道で待機しているときは積極的に停止する傾向を示すが,先行車または後続車など他の交通がある場合の停止率は単独で走行している場合よりも低くなった.
本研究は日本交通心理学会において発表する予定である.
なお諸外国の調査が新型コロナウィルスの感染拡大により実施困難になったことから,調査対象となる期間への諸連絡にとどまっている.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K04569
ID情報
  • 課題番号 : 21K04569
  • 体系的課題番号 : JP21K04569

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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