2020年8月
18世紀ドイツのオルガニストの音楽家像,学校教師像 : 古典派時代のある無名オルガニストの遺産関係文書を手掛かりに
北海道教育大学紀要. 教育科学編
- 巻
- 71
- 号
- 1
- 開始ページ
- 295
- 終了ページ
- 305
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 北海道教育大学
本研究では,18世紀の無名のオルガニストの遺産関係文書の蔵書目録と楽譜類の目録に注目し,音楽史研究でもその存在は指摘されていたが詳細は明らかにされてこなかった学校教師とオルガニストを兼ねる音楽家が,どのような音楽家像を有しているかだけではなく,どのような教師像・学識者像を有していたのかにせまるものである。本研究で対象にしたのはドイツ・ザクセンのアウアーバッハのオルガニスト,モーゼス(1751-1786)の遺産関係文書である。彼の場合は,その音楽レパートリーは教会音楽に大きく偏りはなく,幅広いものであったが,やや世代をさかのぼった音楽家のものであった。また,学識者としてはエリート校出身者クラスの人物で,ドイツ語学校からラテン語学校,エリート校で行われている授業を担当していたと推測された。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1344-2554
- CiNii Articles ID : 120006887881
- CiNii Books ID : AA11273292