MISC

2019年11月

QRS時間、体格、心臓核磁気共鳴イメージングで測定した左室形態の関係性(Relationships Between QRS Duration, Body Measurements and Cardiac Magnetic Resonance-derived Left Ventricular Anatomy)

帝京医学雑誌
  • 寺田 悠紀子
  • 大槻 修司
  • 渡 雄至
  • 太田 龍哉
  • 石橋 瑠璃
  • 高村 慎太郎
  • 宮川 睦喜
  • 初野 弥奈
  • 渡邊 雄介
  • 紺野 久美子
  • 横山 直之
  • 上妻 謙
  • 全て表示

42
6
開始ページ
193
終了ページ
203
記述言語
英語
掲載種別
出版者・発行元
帝京大学医学部

背景・目的:患者間でのQRS時間は、体格や心臓の解剖学的な要素などさまざまな因子によって規定されている。心臓MRIは左室の形態を数値化するための標準的な方法であるが、心臓MRIによって定量化された心臓の形態とQRS時間の関係はまだ明らかではない。この研究はQRS時間、患者の体重や身長、心臓MRIによって定量化された心臓の形態、基礎心疾患の関連を明らかにすることを目的としている。対象・方法:心臓MRIが撮像された180例を対象として、左脚ブロックや右脚ブロックの有無で2群に分類し、さらに左脚ブロックや右脚ブロックといった伝導障害のない群は基礎心疾患が虚血性か非虚血性で2群に分類した。結果:左脚ブロックおよび右脚ブロックのない群では、身長(r=0.295;p<0.001)、体重(r=0.214;p=0.014)、左室容量(r=0.249;p=0.002)、左室心筋量(r=0.313;p<0.001)はQRS時間と有意に関連を認めた。さらにそのうち非虚血性群のみで、左室容量(r=0.286;p=0.001)と左室心筋量(r=0.330;p<0.001)がQRS時間と有意に相関していた。結論:本研究において、QRS時間は左室の形態や体重、身長、基礎心疾患と関連することが示唆された。左脚ブロックおよび右脚ブロックでない非虚血性心疾患患者のQRS時間を評価する際は、患者の体格や心臓の形態などを考慮する必要があると考えられる。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0387-5547
  • 医中誌Web ID : U213390003

エクスポート
BibTeX RIS