講演・口頭発表等

2014年11月13日

琉球古典音楽(野村流)の小掛と大掛による歌唱音声の音響分析 (音声)

電子情報通信学会音声研究会
  • 上江洲安史
  • ,
  • 鏑木時彦

記述言語
日本語
会議種別
主催者
一般社団法人電子情報通信学会

沖縄特有の伝統芸能文化の一つである琉球古典音楽のうち、野村流は現代において最も人々から親しまれている流派である。野村流の大きな特徴の一つである二十種類の歌唱技法のうち、小掛と大掛は重要な要素と言われている。本研究では、3名の野村流師範代による小掛と大掛の歌唱時における声帯振動パタンをEGGで測定し、得られたEGGデータからピッチと声門開放率を分析した。これらの技法を特徴付けるピッチパタンの変動に関して、小掛と大掛の間に差異が存在するかを検討した。その結果、どちらの歌唱技法でも、時間長は約300ms、周波数変動の幅は約50〜100Hzであることが分かった。また、声門開放率は約0.3〜0.5であることから、歌唱は地声声区で行われていることが示唆された。更に、ピッチパタンの変動の大きさは、小掛よりも大掛のほうが大きい傾向を示した。

リンク情報
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/025982345