2020年6月
唾石を契機に発見された顎下部脂肪腫の一例
東北大学歯学雑誌
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- 巻
- 37/38/39
- 号
- 2/1-2/1
- 開始ページ
- 33
- 終了ページ
- 39
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 東北大学歯学会
脂肪腫は、成熟脂肪細胞の増殖による非上皮性良性腫瘍であり、全身の皮下組織に発生するとされるが、顎口腔領域の脂肪腫の報告は少ない。今回我々は、唾石を契機に発見された顎下部脂肪腫の稀な1例を経験したのでその概要を報告する。患者は82歳男性で左顎下部に弾性軟、表面平滑で無痛性の境界明瞭な腫瘤を認めた。口腔内所見として左側口底部に唾石様構造物を触知した。CTで左顎下部に37×33×45mmの腫瘤を認め、被膜に囲まれ、内部性状は脂肪組織と同信号を呈していた。また、左顎下腺体部に最大径約15mmの唾石と思われる石灰化物を認めた。全身麻酔下にて唾石摘出と左顎下部腫瘍を摘出した。現在術後3年経過するが、唾石及び腫瘍の再発傾向なく経過良好である。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0287-3915
- 医中誌Web ID : U918500006