2019年8月
人工股関節全置換術術後患者における術前の歩行補助具の違いによって術直後の下肢機能・歩行能力に差が生じるか?
Hip Joint
- ,
- 巻
- 45
- 号
- 2
- 開始ページ
- S287
- 終了ページ
- S290
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本股関節学会
人工股関節全置換術(THA)施行患者の術前歩行補助具の違いによって術後理学療法において重点的に介入すべき運動能力について検討した。当院にて初回THAを施行した98例を対象とし、術前の歩行形態が独歩もしくはT字杖使用であった84例(A群)と四点杖や松葉杖、シルバーカーを使用していた14例(B群)の2群に分けた。術前の術側ならびに非術側JOAがB群で有意に低値であったが、その他の基本属性において2群間で有意差は認めなかった。測定項目では、非術側の片脚立位保持時間がB群で有意に短く、Timed Up and Go testがB群で有意に遅かった。また、調査項目では術後実用歩行獲得までの日数がB群で遅く、退院時歩行補助具で独歩やT字杖ではない歩行補助具を使用している割合がB群で有意に高かった。測定項目の評価日や術後入院期間に有意差は認めなかった。
- ID情報
-
- ISSN : 0389-3634
- 医中誌Web ID : TA01160146