2019年4月 - 2022年3月
大型単結晶作製から解放された単結晶力学試験による臨界分解剪断応力の温度依存性測定
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
近年,日本においても民生用航空機の製造が再開された.航空機産業は自動車産業と同様に裾野が広いことから,次世代の成長産業の一つとして大きく期待されている.航空機用の構造材料は,比強度の高さからチタン合金が多く使われている.構造用チタン合金として最も良く用いられているTi-6Al-4Vでは,塑性変形挙動の異なるα相とβ相が混在して塑性変形が起こる.またチタン合金は延性に乏しく,部材の加工に制限が生じるため,製品形状の自由度が少ない.この複相チタン合金における延性低下の原因は,各相単独での変形挙動の理解無くして明らかにする事はできない.そこで本研究の目的は,辷り系毎の臨界分解剪断応力とその温度依存性を明らかにする事である.その目的の下,本年度は大型単結晶を用いずに臨界分解剪断応力を測定する手法としてマイクロカンチレバーの作製法の確立と有限要素法による解析モデルの構築を試みた.具体的には,集束イオンビーム法を用いて結晶方位測定を行った後,最適な結晶粒内からマイクロカンチレバーを作製した.また,有限要素法を用いて実験形状を再現した計算モデルを作成し,応力解析を行った.
- ID情報
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- 課題番号 : 19H02462
- 体系的課題番号 : JP19H02462