2015年10月
めざせ!リハビリテーション栄養のNST48 CAREガイドラインに基づく症例報告(CASE No.7) 脳出血後の栄養障害と顎関節脱臼合併例に対するリハビリテーション栄養チームによる介入 症例報告
臨床栄養
- 巻
- 127
- 号
- 5
- 開始ページ
- 710
- 終了ページ
- 716
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 医歯薬出版(株)
脳出血に顎関節脱臼と栄養障害を合併した報告は少ない。症例は50代男性、脳出血による筋肉量減少、末梢静脈栄養中心による急性期栄養管理、顎関節脱臼による開口障害で摂取エネルギー量が不足し、栄養状態が低下した。回復期リハビリテーション病棟入棟後、2週間で4度顎関節を脱臼した。本人は開口に怯え、看護師や本人自身が顎を支えながらでないと食事や会話、歯磨きが困難であった。顎バンドを用いて脱臼を予防し、リハビリテーション栄養チームが栄養状態や摂取栄養量に応じてリハビリテーションの強度を調節した。1日9単位のリハビリテーションを実施するとともに、食事、branched-chain amino acids(BCAA)を含む栄養補助食品、間食で3,000kcal/日を摂取した。体重や筋肉量は入院時を上回るほどに増加、身体機能も改善し、自宅退院可能となった。脳出血に顎関節脱臼と栄養障害を合併した症例において、顎バンドで再発を予防しつつ、適切な栄養サポートとリハビリテーションを組み合わせることは機能改善に有用である。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0485-1412
- 医中誌Web ID : 2015405266