2006年12月1日
人工ヒノキ林小流域における土壌呼吸の時空間分布
日本森林学会誌
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- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
滋賀県南部桐生水文試験地において2年半にわたり土壌呼吸速度の時空間分布の観測を行った。土壌呼吸速度は,斜面下部の土壌水分が年間を通じて高い場所において,斜面上部および中部に比べて低い値を示した。一方で,各場所での時間変動をみた場合には,土壌呼吸速度は地温の変動に伴い変動するものの,乾燥により土壌水分が低下するようなときには土壌呼吸速度の低下がみられた。土壌呼吸速度は,地温が高くなるにつれて指数関数的に増加し, Q_<10>は,2.00から2.20の範囲にあった。土壌水分の変動に対しては,二次式モデルを使用した場合が,最も適合した。得られた地温,土壌水分と土壌呼吸速度の関係を用いて,年間土壌呼吸量の推定を行ったところ,2003年は692±21,2004年は716±46gCm^<-2>yr^<-1>と推定された。